イベント業界歴20年のワンコン最古参社員。
イベントオペレーション総括及び、サービス管理チームにも総括として所属。
業界歴の長さからイベントに関する知識全般に強く、
レスポンスの速さやイレギュラー対応も得意。
イベント出展を行う際、受付や誘導など複数の配置を人材派遣に依頼しようと思った時、
休憩を考えるとそれぞれ何人頼めば良いか悩んでしまった方もいるのではないでしょうか。
この記事では、イベント現場歴20年の私が経験と実績を基に
人材を派遣依頼する際に、どのように休憩を考えれば適切な人数で依頼出来るか、その考え方をご紹介いたします。
労働基準法で定められた休憩時間の基本ルールも併せて紹介いたしますので、
初めて人材を依頼する前の準備にお役立ていただけますと幸いです。
目次
派遣依頼した人材の休憩を考える為に
人材派遣を依頼する事がきまり、受付や誘導などに何人ほしいかポジションの人数が決まった際、
どのように休憩をとらせれば良いかわからない。
そんな時は、配置ごとに休憩をさせるか、配置数で休憩を考えるか、
二通りの考え方ができるかと思います。
上手く使い分ければ、効率の良い人数で派遣依頼が出来る依頼出来るようになります。
※イベントにおいて、ポジションのイメージが付かない方は
【人材派遣を依頼する人数のきめ方】必要な人数と休憩時間の考え方でご確認いただけます。
労働基準法で定められた休憩時間とは
労働基準法第34条における「休憩時間」の基本
【労働基準法 第三十四条】
使用者は、労働時間が六時間を超える場合においては少くとも四十五分、
八時間を超える場合においては少くとも一時間の休憩時間を労働時間の途中に与えなければならない。
② 前項の休憩時間は、一斉に与えなければならない。
ただし、当該事業場に、労働者の過半数で組織する労働組合がある場合においてはその労働組合、
労働者の過半数で組織する労働組合がない場合においては労働者の過半数を代表する者との書面による協定があるときは、この限りでない。
③ 使用者は、第一項の休憩時間を自由に利用させなければならない。
(平一〇法一一二・一部改正)
上記のように、労働基準法の中で最低限与えなければならないという休憩時間は明記されています。
また、休憩の定義としては、「休憩時間を自由に利用させなければならない」となっていますので、
イベントでありがちな「今は手隙だから裏で休んでいていいよ。混んで来たらまた呼ぶね」
といった状況は待機という状態になりますので、厳密には休憩にはなりません。
派遣依頼をした人材が、自由に使える時間を労働基準法に則り与える必要があります。
休憩時間は15分や20分などの単位で分割してもOK
60分の休憩時間であれば、45分と15分、30分を2回のように、分けて与えても問題ありません。
ただし、10分の休憩を6回など極端に短い休憩は、
食事やリフレッシュのための十分な時間が確保できない状況となるので、
派遣依頼した人材に配慮した設定が必要になります。
イベントの休憩時間は多い?
イベントを行う場所にもよりますが、休憩をしたり食事をしたりする場所が、
実際の勤務場所の近くにないという状況がよくあります。
休憩できる場所まで片道5分以上というような場合も多いので、30分の休憩を与えても、
往復の移動時間を抜くと自由になる時間が20分未満という状況になります。
労働基準法的には違法にはなりませんが、派遣依頼した人材に配慮した設定を考えると、
一般の事務職などよりは休憩の回数・時間を少し多めに考えて頂く必要があります。
ローテーションの考え方
イベントにおいて、ローテーションとは「休憩の順番」のような意味でつかわれることが多いです。
ローテーションを考えるという事は、休憩から戻ってきた人が、「どの配置」の「誰と」交代するかを考える事になります。
ここを上手く考えると、少ない人数で現場を運営することが出来るようになります。
配置ごとにローテーションを考える
受付が2ポジション、誘導が1ポジションで配置ごとにローテーションをまわそうとした場合、
Aさん・Bさん・Dさんで2ポジション3名のローテーションを組めば受付のローテーションが組める。
Cさん・Eさんで1ポジション2名のローテーションを組めば誘導のローテーションを回せる。
合計で5名いればローテーションが組める事になります。
配置数でローテーションを考える
同じく受付が2ポジション、誘導が1ポジションで、配置数で休憩を考える場合、
DさんがAさん・Bさん・Cさんの休憩を回すと考えれば、
3ポジション4名でローテーションが組めることになります。
ローテーションのまわし方
ローテーションのまわし方には、全員が全ての配置を行う方法と、
1人を固定の配置にする方法がある。
全員が全ての配置を行う場合は、気分転換しながら業務にあたってもらうメリットはあるが、
その分、複数の業務オリエンをしなければならないデメリットもある。
1人を固定の配置にする場合は、その配置の情報だけオリエンすればよいというメリットがあるが、
屋外の誘導配置などの場合、環境が過酷だったりする場合はデメリットにもなります。
また、どうしても誰か一人はすべての業務を理解していないと休憩は回せないので、
例えば「Aさんには絶対受付にいて欲しい」というような状況の場合以外には、あまり使わない方法かもしれません。
ローテーション例
人材の手配はHUMAN RESOURCERSへ
今回は受付と誘導という二つの業務を例にローテーションの考え方を紹介してきましたが、
例えばクロークや庶務・遊軍など、業務が多くなる場合には、配置ごとにローテーションを考えたほうが良い場合もあります。
とは言え、やはり人数は最小限に抑えたい…複数の業務があるけど、
どうローテーションを組めば効率のよい人数で済むのか…
そんな時は、我々HUMAN RESOURCERSが一緒に考え、ご提案させて頂きます。
まずはお気軽にご相談頂ければと思います。